「APATANI STYLE」
インド北東部アルナーチャル・プラデーシュ州のジロ谷に東ヒマラヤの主要な民族グループのひとつであるアパタニ族が暮らしている。自然を崇拝しいわゆる精霊信仰的暮らしを続ける世界でも数少ない部族だ。文字を持たず、口承で祭祀などを継承してきたが、部族の伝統を伝えていくためにそれらを教義書にまとめたドニ・ポロ(太陽と月を崇める宗教)が急速に広がっている。
年配男性は顎にT字の入れ墨をし、長く伸ばした髪で額の上に髷(まげ)を結っている。女性は額から鼻先までの真っすぐな線と顎には5本の入れ墨を施し、小鼻に開けた穴に鼻栓をしている。彼らの美意識に基づいた慣習であるがこれらは1970年代前半に禁止され、現在は高齢者にのみ見られる外見的特徴といえる。彼らのアイデンティティーのゆくえを探るべく撮影を重ねた。
●写真展情報
榎並悦子写真展「APATANI STYLE」
2021年9月28日(火)〜10月11日(月)
10:30-18:30(日曜休館/最終日は15:00まで)
ニコンサロン
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トークイベント(予定)につきましては別途お知らせいたします。
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